地震防災連続セミナー

第7回 「地震予知はできるのか? そして名古屋大学の対応は?」

講師: 山岡 耕春(環境学研究科教授・災害対策室長)
場所:環境総合館1階 レクチャーホール
日時:2003年10月30日(木)16:30-18:00

11月5日に行われる名古屋大学初の地震防災訓練を控え、学内で地震対策の実務にあたっている方を中心に38名の参加者がありました。今回は多数の質問が寄せられ白熱の90分間となりました。




07-1_thumb.jpg
災害対策室長・山岡耕春教授。今回の話は最新の地震学的研究成果からみた大地震発生のメカニズムと、それに基づいた地震予知についてでした。


07-2_thumb.jpg
最後に11月5日に名古屋大で行われる地震防災訓練の意義と注意点の話もありました。


07-3_thumb.jpg
地震発生のメカニズム、地震予知警報の誤報問題、学内の地震防災体制などかつてないほど熱心な質問が寄せられました。





セミナーに参加しての感想

 私の育ったころの怖いものと言えば、地震、雷、火事、親父である。しかしながら、 雷は気象衛星のお陰で高い確率をもって予測されるため、事前に心の準備ができる。 また、火事においては注意をもって対応すれば防ぐことはできる。更に親父において は、いい子いい子していてば何事もなく拳骨が落ちることはないが、地震の怖さは違 う。ましてや夜ともなれば暗闇と家がギシギシと音を発て恐怖心を煽るあの状況は克 服できるものではない。
 ここで今回の「地震予知はできるのか?そして名古屋大学の対応は?」となるので ある。
 確かに、地震がどの様なメカニズムで発生するかは、最近の発達した科学によって 解き明かされてきているが、しかし、いつ来るか、という短期的な予測はなかなか困 難なようである。今まで地震はどの様にして起こるかは、マグマの対流により、そこ に乗っているプレートがあるプレートの下へ潜り込み、潜るプレートが上にあるプレ ートを引っ張り込み、引っ張り込まれたプレートがはずれて跳ねた時に生じる振動が 地震となる、と私なりに理解していたが、このセミナーで新たにアスペリティーとい う言葉を聞いて更に、地震発生に対する知識が増え、セミナーに参加した甲斐があった。
 さて、地震への対応はどうなのであろうか。名古屋大学では、11月5日の午前中 に地震防災訓練を行う予定である。東海地震判定招集が行われたのを受け、キャンパ ス内の教職員及び学生全員に情報が上手く伝達できたかを確認することを第1回の訓 練の目標としている。しかし、実際、勤務中に東海・東南海地震が発生したらどうな るであろうか。家族持ちの私は、ついつい自宅が心配になり、大学での対応は上手く できるであろうか。その点が心配である。
 これから、更に地震防災訓練が実施され、細かい部分も今後詰められることによっ て、よりよい訓練が実施され、名古屋大学が地域の防災の中核となることを期待したい。
三輪康(総務部総務課専門員)







名古屋大学防災アカデミーのページに戻る   災害対策室ホームページに戻る